逆番
■昨日、バス9台口のシゴトがあり、統括すべく添乗した。
帰りにアクアラインにて40分間の休憩。
そこで目にしたのが、愛知ナンバーの観光バス3台。
「ようこそ!」てな感じだったが、我々が到着すると程なく出発。
するとどうだろう?なんか変だ。
そう、3台のうち、最初に出てったのが3号車のステッカーをつけたバスだった。
ドライバーが「やっぱ逆番だ」とつぶやく。
ちょっとここで説明しよう!
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観光バスのフロント窓の真ん中上方に、黄色い丸ステッカーで1・2・3・・・と貼る。
ビニール製で、表面を濡れ拭きして窓と密着させるもの。
何故付けるか?
まずはお客様の誤乗防止。同じ型のバスが並ぶと帰ってきたお客様は戸惑う。なのでバスガイドは車内で「お戻りの際は、この"2号車"ですよ〜」なんてアナウンスをする。まれにバスのナンバーで覚えてもらうこともある。
それがひとつ。
そして、もうひとつは道路を走るすべての車の為に。である。そう、これを読んでる皆さんに。ということである。(有免者)
どういうことか?
たとえば6台口のバスの隊列があるとする。その場合、1・2・さぁ〜ん!・・・(汗) と続くのだが、最後の6号車には必ず6のステッカーの隣に同じく丸い「終」というステッカーが張ってある。
これは、すれ違いの時に「この6号車のバスが最後ですよ。」というサインである。
細い道など、大型車同士のスライドの際などに重宝する。特に相手が待ってくれてる場合。
ただし、難点としては「1号車から来たものの、この後何台続くの?」という疑問は残る。
なので、1号車のドライバーは、白い手袋の手でで大きく「あと5台!」という意味で相手に片手で「パー(あと5台!の意)」のゼスチャーをする。まれに「クチパク」を併用しながら(笑)
そういった意味での号車ステッカーといえよう。
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■そこで話しを戻すと、海ほたるで先に出てった愛知のバスは、3号車から出発しましたね?
3・2・1と隊列をなすわけだ。
これは何を意味するか?というと、先述した「後何台来るの?」を解決させてしまうのだ。
すれ違いざまに「3・2…」と下がってくれば、「あぁ、あと1台か…」なんて察しがつく。
要はカウントダウン方式。
なので、「終」マークは必要ない。
■この逆さま現象は、関東と関西の差らしい。
何かエスカレーターの乗り方が逆。みたいな・・・
ドコが境かは知らないが、ドライバー曰く「関西地区はああなんだよ。」と言う。
■仮にこの行為を関東でやった場合、「逆番」と呼ばれ、"臨時的"な扱いとなる。
例えば、施設等から出発した時に、その駐車場の周辺の状況から仕方なく末尾号車から出て行かなければならない時などがある。
その時の添乗員や1号車のドライバーからの指示は「じゃ、○×まで『逆番で』!」なんて会話になる。
■関東では当たり前に1番前を走るのが1号車だから、いきなりこれをやると戸惑う。しかも、隊列の先頭のドライバーなのに6号車って、なんか抵抗あるよね。
でも、恥ずかしながら地域でこの風習の違いがあるのを知らなかった。
■皆さんも台数口のバスを見かけたらチェックしてみてください。
追伸:
あと良くあるのは『4・9(シク)抜き』と呼ばれるもの。
お分かりですね?。4号車と9号車を抜くのだ。
何故か?
「縁起が悪いから…」
である。
最近はあまり気にしないお客様もいるが、やはりこのシキタリは残っている。
嗚呼、ニッポンジン!
よって、昨日の9台口は、2つ飛ばすので1・2・3・5・6・7・8・10・11号車となる。
ぶっちゃけ、これは統括する添乗員からすると戸惑う。8番目のバスが10号車ですからね(笑)。
■明日も添乗。東京方面日帰り。
2台口なんで、ステッカーは 1・2終 です。(笑)