いろは坂

 ―修学旅行のシーズン突入―
 先日、修旅の添乗で日光へ。
 自分も子供の頃は家族旅行できたり、中学時代の修学旅行、プライベートで数回行ってはいた。そして今回で7〜8回目であるが、いずれも「曇り空」だった。カンカン照りの日光は考えられなかった。確かに雷の多い地域で有名で、有名な市役所をはじめ、ちょっとした施設には必ず避雷針があるほど。
 しかし、「添乗晴れ男」で好成績な私は、今回は1日だけ晴れた。仕事だからかな?

 思わず、「こんな景色だったんだ〜」と。

 男体山も、雑誌やイラストでしか見れなかったが、目の当たりに出来た。

 しかし、しっぺ返しで2日目は濃霧…5m先が見えない世界…更にその日は生徒たちが「班別行動の日」でもあり、宿泊先からハイキング組もいた。さすがに気になったが、無邪気に帰ってきたのでホッとした。遊覧船も動かず、予定変更した生徒達もいた。可哀想だったが、「これも思い出」(超美化?)

 そして班別行動のために、バスはシャトル便状態(笑)。いろは坂を3往復。第一いろはに差し掛かった時、ガイドが言った。

     「皆さん、25・37・47という数字を覚えていて下さい。何の事か分かるかな?」と。

 その数字、上り下りで48を数えるヘアピンのうち、1〜20までの「第二いろは坂(上り専用)」、21〜48までの「第一いろは坂(下り専用)」のヘアピンカーブの番号のことであり、12m級のバスを転がすドライバーの「鬼門」と呼ばれるカーブの番号であった。もともとは第一いろは坂(下り)のみで開通するも、観光地の発展で交通量が肥大し、第二いろは坂を設けたので、いささか上りの第二いろは坂の方が緩やかに作られていると思ったのは私だけ?。昔は対面通行だったものを、観光バスの大型化も手伝い、教訓が生かされたのか?

 さすがに、20名ほどの生徒を日光市街へ送る時はアゴを擦るコーナーもあった。フロントオーバーハングの長さが仇となる。
 ガイド席(運転席脇のガイド用補助席)に座ってたので、カーブの際は、正面にガードレールが現れる。異常な光景だが、前輪は客席の2列目の下くらいなので、不思議な回り方をする。死角で「当っちゃう!」と思うカーブも周ってしまう。お約束だが、ガイドの誘導尋問(笑)でドライバーへ拍手が沸き起こる。男の子達にはウケたようだ。いい歳した私でも感動したからね。
 そんな私は、待機中に思わず尋ねた。
      「コツでも?」
 の質問に、タバコをふかしながら
      「ん〜、結局は勘だよ」と…(爆)

 確かに大径のハンドルをひっきりなしに動かしながらであるから、マンザラ嘘ではないと思った。くくりに「説明できるもんじゃぁ無いよ(笑)」とも。確かにそうだな。

 仕事を終え、バスを車庫に置き、自宅までの自家用車の車両感覚に即座に対応するのも恐いものがあるが…。条件反射ってヤツなのだろうか…