両津勘吉的商売センス

 ―私はこち亀フリークである。―
 といっても、もう過去形であるが、学生時代はかなり嵌っていた。
小学6年の頃だったか、兄が友達から借りてきた単行本から始まった。当時はまだ27巻とかが出てる頃で、それはそれは面白くて個人的にコレクションするようになった。
 しかし、27巻から読み始めたので、1巻の「劇画タッチ」がなじめず、20巻から揃え始めた。
 あの作者である「秋元治」を誉めるべきか?主人公の両津勘吉を誉めるべきかわからないが、ストーリーでよく出てくる、『完全営利目的(笑)ながら、奇抜なアイデアの商売』には頭が下がる。
 「電車内に銭湯やコインランドリー」を設けたり、「チャリンコ・ポイ」や「派出所のコンビニ計画」、などなど・・・さり気に「両津ブランド」はたくさんあった。更に、今では現実化してるものもあるから恐ろしい。ラジコンにカメラを搭載したヤツがデビューしたとき、「こち亀見たっペ?」って感じだった。
 「ワールドビジネスサテライト(テレビ東京)」で取り上げられそうな、いかにも「ベンチャー企業、アイデア企業」ってな感じだ。
 何かと商売に結びつける感性がたまらなく面白かった。その影響か!?私自身も突飛なアイデアが思い浮かぶ時がある。が、実用には至らない、まさに「両津的商魂」みたいなものが泉のごとく湧き出るときがある。
 いつかココで書いた「居酒屋話」もその一つと言えよう。

 更には、「パクリ系」が笑えた。写るんですをパクって、「てめえ、じたばたすると写すぞ」というめちゃくちゃなネーミング。しかも、デザインもハンズのパーティー用品売場にありそうな、眼鏡に眉毛と鼻がついてるやつをかけるスタイルで、その鼻の部分がシャッターだったり、パソコンの「印度ーズ100000000(一億)」で、確かネーミングが「山田」。木箱製で、叩くと起動する。(だったかな?)

 ―はじめは、「両さんすごいな」と思っていたが、今は作者が良くこんなに思いついたもんだ。と関心するばかりである。
 さすがに最近はいろんなキャラが出てきて、方向性が変わった気がするが、100巻以上出てるのだから、時代の流れとしては仕方ないのかな。ネタ的にも苦しく思う。
 「人情編」「趣味編」「商売編」・・・etcと自分が未だに所有する20〜100巻くらいが一番面白いと思う。ちなみに私の好きなのは、20巻台〜80巻台ですね。

 久々に見たくなった。引っ張り出してみよう。楽しみだ。