コンタクトレンズ失踪事件

 私はコンタクトレンズ装着者である。 

 基本的に「乾き目」である事がコンタクト購入時の診断で明らかになった私は、社のデスクにも潤い系の目薬と、予備のコンタクトを常備している。
 
 いつものように仕事をしていた。打ち合わせに出たり、PCとにらめっこだったり。しかし、夕方に事件は起こった。見積作成でPCに目を凝らしてた私の右目に突如痛みが走り、「凝視しすぎたかな?」と、目薬を注入した。いつもならコレで解決してるのだが、今回は1回では痛みは変わらず、『ゴミ混入』と判断した私は、仕方なく眼鏡に切り替えようとして、鏡を見ながら眼球に指をやったら、【裸眼】だった。思い切り触ってしまった。痛かった…(当たり前だ)
 「???」…暫く考えて、「ずれて上のほうに行ってしまったか!」と瞼を指で押さえながら感触で探してみた。右上に痛みがあったからだ。しかし、見つからない。
              「この時管理人は、焦った…」
 まさか裏まで行ってしまう事とかってあるのだろうか?そうしたら、眼球と脳を繋ぐ配線を破損して、砂嵐になってしまうのではないかと…
              「かなり焦った…」
 以前、愛用者に聞いたとき、「う〜ん、たまにどっか行っちゃうけど、ほっといたら戻ってきやがった(笑)…」という、それはそれは素敵なアドバイス!?をもらってたので、「落ち着け。待ってよう」と思っていたが、痛みは変わらない。
 さすがに耐え切れず、定時で社を後にし、購入先へ向かった。早速検査台にあごをのせ、顕微鏡(大袈裟?名前が分らない)でくまなく調べてもらうも、先方も医者ではないので、「見た感じありませんよ。目薬挿した時取れてるかも知れませんね。ただ、結構こすったでしょ?そんな傷がありますね。もし痛みが続くようなら眼科へ」とカナ〜リ冷静な判断をいただいた。「え〜、まだ痛いよ、本当かよっ!見えなくなったら覚えとけ!」と独り憤慨しながらも、実はちょっとホッとして店を出た。
 家に戻るも、眼帯で押さえて片目でテレビを見たいくらい痛みが残ってたので、「フルタイム・ウインク」にて鑑賞してた(笑)。眼帯がなかったが為の苦肉の策ナリ。

 そこでやっと、「そうだ、取れたんだきっと。明日、会社へ行ってゴミ箱みてみよう!」 ♪〜JR東海
 そう思ったら気持ちが楽になったが、翌朝片目が見えなかったら…?と寝る前によからぬ想定をしてしまったが、夢には影響なかったのが幸いだったか。

 会社へ出向くも、勝手に「私の習慣」としている『皆のデスク水拭き』をそっちのけでゴミ箱へ集中。先日事件を目撃してた同僚も気遣って声を掛けてきた。が、とにかくゴミ箱だった(笑)。
 そして、丁寧に1つ1つ丸めた書類をどけて行った。目薬を差したときの、「見た目がいやらすぃ〜」ティッシュ(爆)には付着してなかった。
          「無かっった。焦っった…失禁しそうに、なっった…」
 が、全部捨てた後に底にくっつくように2個のコンタクトを発見!

                 「あっった…」
♪〜地上の星…(イントロ)

 いつもいる事務所なのに、朝日が眩しく差し込む、そして慌ただしく電話応対や仕事に対応してる皆が輝いて見えた(笑)。「爽やかないい1日」が始まりそうな朝になった。